パラオも三日目。
国立水産試験場をあとにしたライロご一行様。続いて訪れたのは、パラオサンゴ礁研究所と名の付いた水族館。ダイビングをする人たちにはお馴染みの魚たちやサンゴたちが多数「生息」しています。ダイビング未経験の私などには手っ取り早く魚をライブで見るチャンスです。そこにはオウム貝もいるしウミガメもサメも、パラオで一番美味しいフグ(島氏談)もいました。パラオの南洋のフグを見て寒い日本のフグ刺しとフグチリとひれ酒の私にとっての三点セット(唐揚げも白子も焼きフグも美味しいけど)を思い出すとはいやしい限りです。
ザクロスカレンダーに登場したソフトコーラルの類やイソバナの類も沢山ありました。何より我々にとって良かったのは、パラオベストダイビングガイドに何度も輝いた島氏と共に見て歩いたことで、彼がどんどん名前や生息の特長を話してくれるので非常にわかりやすく楽しく過ごせました。
半分以上アウトドアの非常にパラオらしい水族館で、回り終わると結構日に焼かれて疲れました。最後に、アイスを食べたりすっかり怠け者状態で動かないワニを見たりして、今日の午後の予定は終わり。地元のおばあさんが工芸を作っている場所があるので行きたいという兼平のリクエストで行ってみるとすっかりおばあちゃんたちはシエスタ状態、併設のお土産売場も全く持って購買意欲をそそらない者であったために早々に退散。兼平に至っては自らのリクエストでありながら、得意というか特異の思考により、買うはめに陥らないために真っ先に脱出するという荒技を披露。地元のショッピングセンター(グアムなどでお馴染みのベンフランクリン)に寄って貰ったのですが、結局そこも日本人に魅力に映る商品はなく、水とビールとスナックを買って退散と相成りました。
今夜は自由行動。少し早めの自由解散だったので、プールサイドとビーチの間にあるバーに出向いて傾き始めた陽を前に、本を開いて冷たいカクテルをオーダーしました。プールサイドでは胸毛をなびかせ池田さんが昼寝中。丁度母と妹が出てきて合流し、少し具合が悪い(日に当たりすぎて発熱)姫美も呼び出して、トロピカルカクテルで乾杯していると池田さんが起き出して一緒に夕陽と相成りましたが生憎雲が出てきて夕陽は今ひとつでした。誰の日頃の行ないが悪いだろうかと話しつつ各自自分ではないと思いつつ解散。
部屋に戻るといよいよ姫美の具合が悪くなり寝込むことに。食事の約束をしていた母と妹は電話に出ず(結局部屋に戻らず食事に行ったらしい)、隣の部屋の男性陣とホテルのレストランへ行こうかとも思ったものの姫美の世話をしていて出遅れ、結局牛尼さんと鮨屋に行こうということになって、姫美にはルームサービスのチャーハンとフルーツ。薬を飲ませて、牛尼さんとパラオで一番とガイドブックに書いてある美登寿司へ。ナポレオンフィッシュの薄作り、カツオサラダ、ナポレオンフィッシュの頭部の唐揚げ、マングローブ蟹のグリルなどを食べました。味の方は、聞かないでよ。南国の鮨屋です。吟醸酒がメニューにあるのでオーダーするとウエイトレスのフィリピン嬢曰わく「ホット?オアコールド?」。吟醸酒を澗する訳ないでしょう!しかも暑いのに!
ナポレオンの薄作り:ちょっと乾燥気味でよれよれ感。カワハギやヒラメと比べちゃいけません。カツオサラダ:ねらいは良く、パラオはカツオ漁船も寄るいう事でカツオは美味しいが野菜とのバランスを考えるとカツオが大きすぎ。ナポレオンの頭部の唐揚げ:食べた瞬間「あ、美味しい!」しかし脂肪が多いようで小柄な女性のこぶし大が5つというボリュームはべとべとしてきて厳しかった。パラオ巻き:ほんっじつのベスト!しかし実体はボイル海老とキュウリをマヨネーズのサラダ巻きにしたもので味はスーパーマーケットクラス。しかしこれがベストテイストイン美登寿司!マングローブ蟹:脚部はプアだが身の方は結構いける・・・が、ミソは海の蟹には負けます。食欲とビール欲満点の牛尼嬢も満腹でダウンしたところで美登寿司を退散。南の島の割りには美味しかったと言うのが感想です。若い板前さんも感じよかったしママさんも(両方日本人)も優しかった。地元在住の日本人の親父が熱燗を飲んでいるのが印象的でした。
三日目の夜も更けていきました。行きに乗ったタクシーのりーさんに電話すると笑顔でワゴン車が登場。いつでも呼んでくれ!と二度乗っただけなのにすっかり常連客となった私でした。