我が日本代表の岡田監督。
いよいよ2010年南アフリカ大会へ向けて、最終予選に臨む。
臨むにあたり、岡田監督が代表選手に対して6つのフィロソフィーを課し、チームでの共有を図っています。
Enjoy 楽しめ
Our team 俺たちのチーム
Do your best ベストを尽くせ
Concentration 集中しろ
Communication 意思疎通しろ
Improve 進歩しろ
日本代表チームを会社と考えれば、チームの理念はチームの存在意義や存在理由などの部分に踏み込むので、これらを包括する上のカテゴリーの理念が必要ですが、現場の「長」である代表監督の岡田さん(社長は協会会長ということになる)は、監督としてチームのメンバーが試合の時はもちろん、練習の時もオフの時もJリーグや海外リーグでのリーグ戦の時にも忘れてはいけない代表選手としての行動理念をここに示した(正確にはその前から)。
企業理念としての視点で見ると、これらは活動理念、行動理念、行動規範、行動基準と呼ばれる(呼び方は企業の思想により異なる)もので、いわゆる組織として行動/活動するための基準となるフィロソフィー(=理念)。
某スポーツ誌には「6つの掟」と紹介。
岡田監督が一番大事と行っているらしいのが一番最初のエンジョイ。
これは、我々レベルのサッカーも代表サッカーも少年サッカーにも大切な、サッカーの一番重要な取り組みである。
どれだけ勝たねばならない試合に臨む際にも、我々選手(私もチームで選手です)は、サッカーをまずは楽しまなければいけない。いやいやながらやらされていたのではサッカーではない。I play football...と言うように、スポーツはプレイするもの。プレイなんです。プレイは楽しまないと。こんなところに原点が隠されています。楽しまない限りは必ずと言っていいほど勝てない。楽しんでもなかなか勝てないけれども、楽しまなければ勝てない。チームの一体感も何もかも、原点は楽しむことです。私が高校のサッカー部時代、練習は決して楽しめるものではなかった。今考えればチープな根性論、役に立つのかどうかわからないしごき練習。何だったんでしょう。そういえば当時は水も飲ませて貰えなかった。水飲まないで頑張ったら偉いのかっちゅうの。あほか。なので多くの素質あるサッカーを楽しみたい沢山の仲間が、せっかくサッカーが上手いのに練習に耐えきれなくてやめていきました。もったいない。辞めずに頑張った俺は全然偉くない。下手したらあほくさくなって辞めていたのかも、、、でも辞めずに頑張れて45歳でもピッチに立てるのですが、これはやはりマラドーナたラモスのプレイを見て、サッカーが好きだったから続けられました。さてさて、もちろん、サッカーの練習は楽なものではないし、上手くなるため強くなるためには厳しい練習に耐えて頑張らなければならないけれども、サッカー自体を楽しむことは忘れてはいけないのです。
俺たちのチームというのも大事なこと。会社でもJCでもそうだけれども、どんな世界にもいるのが他人事ですまそうという人、自分はリスクを冒したり前面に出ずに後ろにいていろんなことをごまかす人。ビジネスマンの思想を勉強した人にはわかることだが、結果こういう人は責任を回避する方向に動く。こんな人間はチームには必要ない。全ての選手が当事者だと言うこと。自分がやらなければ誰がやる、今やらないで何時やる。こんな基本。
以前、ジーコジャパンの時には、海外組中心のレギュラー組と海外組がいない時にはスタメン、海外組参加の時にはベンチもしくはベンチ外のメンバー同士に軋轢があって、1つのチームとしてのまとまりがなかった。選手を「大人」として扱ったジーコは、それもプロだと言うことで黙認したが、ドイツでは惨敗した。いざというときの団結力は、個々のプロとしてのパフォーマンスの足し算だけでは収まりきらない何かを生み出す。俺のチームなんだから俺がやらなきゃ。ベンチで腐ってないでいざというときに自分が出る、何かあったら水配りでも調整係でも何でもやる。自分のチームなんだから。チームとしての奇跡的な結果を生むプレーヤ集中力、1人は全員のため、全員は1人のため、の精神はここから生まれてきて、チームとしての力を高めることは間違いない。
ベストを尽くすというのは競技をするに当たっては当たり前のこと。しかし、ベストを尽くしたつもりが、本当にこれがベストのプレーなのか、ベストの選択なのか、常に向上心を持ち、諦めない心を持ち、精進し、試合で実践することが大事なのである。試合で実践するためには練習でも手を抜かずにベスをと尽くす必要があるし、練習や試合の合間のプライベートな時も、日常的な鍛錬や栄養補給から休養までベストを尽くさねばならない。後一歩、後半歩先に足を出す。疲れていてもボールを追う。逆襲されたらちゃんと戻る。これらの基本的なことを、エンジョイと共にきちんとやる、しっかりやる、できるまでやる、ということ。それによって、試合後勝って楽しいサッカーとなる。
サッカーだけでなく、どんなスポーツでもあるボーンヘッドや一瞬の空白。来ないだろう、大丈夫だろうの甘い希望的観測が生み出す後悔。一瞬の空白を作ってやられるのか、一瞬の空白をついて勝利を手にするのか。この違い。日本はブラジル戦で玉田が決めたゴール、ドイツ大会前のドイツとの親善試合で高原が決めた2ゴール。もちろん、彼らストライカーの個の力があるからこそのゴール。また、それをアシストして流れで決めたチーム力。日本代表もブラジルやドイツといった世界の最強のチームの相手の隙をついてゴールをすることはできるのだ。彼らを力でねじ伏せることはまだ及ばないかもしれないが、隙をついて一点取って、その後守りきることができれば、我が日本代表だって最強国に勝つことができる。その隙が一試合のうち何回あるか。自分たちの空白はゼロ目標でどこまでつぶせるか。たったワンプレーでという悔やみきれないワンプレー。そのために、ベストを尽くすのと同時に、集中力というのも大事である。乾坤一擲の一発は研ぎすまされた集中力から生まれる。難しいプレーも、練習でもなかなか決まらず、試合でも5回10回失敗してだめなのに、追い込まれた最後の最後に抜群の集中力で奇跡的な一発(ゴール)が生まれることがある。これは偶然ではなく、諦めずにベストを尽くすこととやってやるんだという集中力が生み出すのだ。駄目だと思わず、瞬間瞬間の全てのプレーに全力を尽くさねばならない。
代表チームに入る選手は全て一流選手なのは間違いない。ほぼ全員がクラスや学校では一番の運動能力を持っていたはずである。人間的にも優れていなければいけないが、現実問題、日頃は自分の所属チームでプレーするなか、代表の招集時に顔を合わせる位しか、なかなかコミュニケーションを取る機会が少ないのも確か。海外組は、Jリーグのリーグ戦などの対戦チームとしても接触がない。前述のジーコジャパンの時に解決されずにドイツの本大会に臨んだ教訓はここにある。ジーコが選手を大人として扱い、個々あるいはチーム内の人間的な部分も含めたところに深く干渉しなかった。自己管理の甘い選手には厳しかったと聞くが(合宿を抜け出してキャバクラで喧嘩騒動を起こして、あげくは東アジア選手権で開始10分くらい?で二度のイエローカードで退場し大会を台無しにした大久保は二度と代表に呼ばれなかった)、全てに細かく干渉したトルシエと正反対で選手の自主性に任せた。それが良かったのかどうなのか。アジア最終予選では結果的に大人のチームとしてヨーロッパの競合とのテストマッチなどで得た自信を糧に、それは良い方向に向いた。しかし、私は個人的にはそれが中田英寿のあるいみ錯覚と暴走を招き、肝心のドイツ大会にてチームの一体感や団結力がそがれたと見ている。WBCのイチローとは器が違うのだ。もちろん、サッカーと野球では競技が違うし一概に比較することはできないが。チーム内の個の力としてヒデとイチローは同等かもしれないが、リーダーとしての資質にはイチローや宮本(ヤクルト)、そしてカズらと比較したら気の毒かもしれないがヒデは遠く及ばない。資質や努力で培った技術や体力、そして精神力。これとチームをまとめるリーダーシップは別のものだ。リーダーはチーム内のコミュニケーションの力を最大に機能させることに尽力せねばならない。上手いから威張っているという子供のチームのガキ大将のようになってしまっていた。これは人間としての高さの問題ではなくタイプの問題である。WBC王ジャパンでの宮本などのような存在がいなかったのだ。そのために、海外組(ジーコが本当に信頼している選手)と国内組(常に海外組の後に位置づけられる)の間に言葉にならない軋轢が、中田英寿選手の独特の世界、よく言えばプロフェッショナルの徹底・悪く言えば自分勝手な個人的に少し変わったところと相まって何かおかしなことになってしまった。真の信奉者が居ない孤高の人となってしまった。あの人は凄いね、、で終わり多くの人からの共感はとうとう得られなかった。
さて、我がサンダーリップスも東京JCFCも同じような中心メンバーで長くやっていると自然とコミュニケーションが濃くなり、ピッチの内側外側でのコミュニケーションや意思疎通は良くなる。結構、次にどうするかなどのことがわかる。ピッチでも飲みの席でも!いつも酔っぱらうある奴(某白根など)が酔っぱらいモードに入る寸前のサイン等、多くのチームメイトはすぐにわかる。コミュニケーションは非常に良く、MAILING LISTその他でチームのほぼ全ての情報は共有され、練習、練習試合、合宿、大会参加の中で、リーダーによる方針とゲームプランに沿って進められる。これは我がチームの誇るところ。団結力や集中力、高揚するだけでなく受容にも優れている。いい年して笑いあり涙あり、一気飲みまで存在する。リーダーは調整役も含め、盛り上げ役その他を兼務しなければならない。偉そうにしているだけでは駄目なのである。毎年会長を更新することで、多くのメンバーがチームリーダーを務めるカタチを我々は作り、そのリーダーの元に一年間活動する。この辺は我がチームは長けていて、ある部分でドイツW杯の日本代表のぼろぼろのチーム内の状況よりはずっと良い。もちろん、ほぼ全員経営者であり経営者でなくても会社のリーダーたちの集まりである。新たなメンバーを毎年のように迎えつつ毎年みんな1つずつ年を取っていく中で、長く一緒にいるからこそのあうんの呼吸も存在する。しかし、各試合の方針、大会の方針、ひいては年間の方針に基づいて年間予定を決めて進めていく様は、一定以上のレベルのサッカーチームと同じ。ある意味日本代表など一流チームと同じように機能している。欠けているのは年度制のため、その年のリーダーによりぶれが生じること。やはりチームとしての一定の方針管理が必要で、リーダーは目に見えないところでその調整を図らねばならないのだが、なかなかそれがままならず、べき論としておかしな方向に行った際にストップする機能がない。結果、本質論と偽善主義の論理のすり替えや建前言葉のマジックによる煽動が生じることもある。そういう意味では我が東京JCFCはチェック機能が無くなり、正確に言うとそれが用意されていない。1つの青年会議所の公式チームとしてのあり方やべき論と、年度トップのやりたいことや個人的な価値観との大きな乖離があってはいけない、、のだが、少しずつおかしなチームというか町のサッカー同好会になりつつあるここ数年の状況は問題で、このあたりで修正も必要かもしれない。
進歩というのは非常に大事なことで、これで良いと安住した段階で進歩しなくなる。単純な話しでは進歩しようと言う決意と実践無くして上手くならない。我々のチームレベル選手レベルでも、年齢と共に劣化していく体力や技術。それを、過去の栄光話ではなく、今の時点から少しでも誌歩するべく練習する、大会に向けて合宿する、個人的にジムに行く、ということで常に今よりは進歩するために頑張らねばならないのだ。代表選手には世界に売れる選手と進化するために日頃の進歩は常に意識し行動して欲しい。チームとしても進歩が進化に変わらねばならない。正確に言葉を概念的に選ぶとすると、進歩は現状の改善、進化はパラダイムチェンジだ。進歩を続けることで、選手としてチームとしてパラダイムチェンジ、パラダイムシフトをしなければならない。Jリーグ結成以前の日本サッカーは単に進歩進歩を目指していた。jができて、サッカー界全体がプロ集団としてのリーグの発展とワールドカップ上位入賞を前提としたパラダイムチェンジを行い、見事パラダイムチェンジを果たした。この後どうしていくかというのがサッカー協会のこれからの舵取りと、志の高さによって変わってくる。
選手としては、常に進歩し,気が付いた時に以前と違った選手に進化していなければならない。代表選手はその位の自覚と誇りを持て欲しい。
ということで、岡田ジャパン2009年のスタート。
今は、20才以下代表の強化合宿中とのこと。
1/20と28のアジアカップ予選、2/4のフィンランド戦(親善)を経て、いよいよ本番。
2/11ホームで宿敵オーストラリア戦。これはどんなことをしてでも勝たねばならない。
Enjoy 楽しめ
Our team 俺たちのチーム
Do your best ベストを尽くせ
Concentration 集中しろ
Communication 意思疎通しろ
Improve 進歩しろ
ジーコジャパンの時のように、予選前の親善試合でオシム監督も岡田監督もヨーロッパや南米列強との強化試合をしないのが気がかりだ。練習だけで大丈夫なのか。。。
日本のサッカー界きっての理論家の岡田監督。個人的には三浦知良を切ったのでずっと恨み含めて嫌いだったが、今は岡田監督を信じて代表を応援するのみ。
All for 2010.
南アフリカで世界を驚かせる活躍を我が日本代表チームが成し遂げることのみ望む。
ジーコジャパンも苦しんだが、結果的に1つも予選で負けなかった。
頑張れニッポン!
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