準決勝、我が日本代表はサウジアラビアに2-3で惜敗してしまいました。勝てる試合でしたが落としました。暑さの成果連戦の疲れか、、これはお互い様ですが、勝負を分けたのはディフェンス面での集中力と1人で局面を打開しゴールする(シュートする)力を持つ選手の有無でした。
やはりオシムジャパンは、高原という絶対的なエースがいるものの、そのパートナーとなるフォワードがいずれも力不足。巻、佐藤、矢野。
日本人のフォワードを見てみると、勝負強さと言うところで見ると大黒、玉田、田中達也がいます。大黒や玉田の国際試合での決定力はジーコジャパンの時によく見ましたね。いざという時の大黒のゴール(W杯予選北朝鮮戦2試合)、玉田はW杯ブラジル戦のFineゴールや前回アジアカップでの1人少ない試合、延長戦でのゴール。その他トルシエやジーコが使ったフォワードには鹿島の鈴木や柳沢なんかも居ますが、最近Jリーグでもさえませんが、鈴木の潰れ役としての動きや野性的な走りは巻より少なくとも印象的にはずっと上だし実際に身体を張って倒されてフリーキックを良いところで沢山貰いました。巻が今回何回エリア回りで倒されたか…違いは明らか。柳沢はW杯クロアチア戦でのイージーゴールをはずしたことで戦犯となり二度と代表には呼ばれない様に思いますが彼の天才的なポジション取りやセンスは一流でした。
今回のオシム采配は手を打つのが5分遅い様に思いました。終わり五分では矢野には何も出来ない。佐藤ももう少しやらせたかった。持ち駒の問題と打つ手の遅れ。これはもう一度精査しなければいけないと感じます。やはり、大黒や玉田の様に何とかしてくれる選手の開発、運を持つ選手の開発。これは演出も必要ですが何とかしなければいけない。オシム監督は呼ぶつもりが無いみたいですが、やはりトリッキーな動きやドリブルで一瞬でチャンスを作る松井の様な選手が必要で、やはり運も決定力もないことが証明された動くだけの羽生や山岸、そして巻というオシムチルドレンは初期のオシムジャパンの飜訳係兼体現者として一定以上の役割を果たしたものの、松井、大黒、玉田、そして田中達也等決定的な仕事が出来る選手の補強が急務に思います。個人的には小野に是非復権して貰いたいと考えます。
今回のオシムジャパン、立ち上がりは一番注意しないといけないのに、ベトナム戦での失点、今回の後半早々の失点は集中力を欠いていてベンチのミスとも言えるはずです。
中盤の選手は、大会通してみていると遠藤がメディアの評価が高い割りにはパスミスが多く、鈴木もオシムから日本のマケレレと呼ばれて献身的な姿勢は見えるけれどもがっかりするような、見ていて疲れる様なパスミスが多かった。更に鈴木はオーストラリア戦や昨日のサウジ戦ではあたり負けが目立ち、正直強豪チームとやる際の限界を感じました。やはり稲本や中田浩二の存在を頭に浮かべながらのテレビ観戦となりましたが(個人的には、彼ら2人は鈴木の比じゃないと思います)、アテネオリンピック世代のボランチは鈴木、阿部、今野という現在の3人ですが、予選で主将だった鈴木が本戦に漏れたという現実、そしてその原因と共通するものを今回感じずには居られなかった。気持ちだけではどうにもならない能力、そして限界がある様に感じるのは私だけだろうか…。やはり稲本や中田浩二、福西というジーコジャパンのメンバーから比較すると線が細く攻撃参加時の得点の期待も明らかに低い(実際にジーコジャパンで彼らを比較した際にはプレーぶりにも差が歴然としていた)。現実に守備をやりながらいざというときの攻撃参加で福西や稲本は大事なところで得点しました。もちろん監督の戦術や2010年をにらんだ年齢的な問題など考慮しないといけない点は沢山あるけれども、稲本や中田浩二は南アフリカまで必要な選手である様に思います。かつての森保、本田、戸田のように守備のスペシャリストの今野はサブには外せないし、阿部の能力の高さ(しかし昨日はゴールはしたがマレクに完全に負け続けた)、鈴木の献身的な動きやメンタリティー。今後を楽しみ、、としましょう。
マスコミは何も書かなかったけれども、闘莉王(漢字大丈夫か?)の怪我で阿部がセンターバックをやったけれども、センターバックももう1人2人代表は開発しないといけない。一度代表引退した中沢が居なかったら今回どうなったのか。
ゴールを取られた後すぐに取り返す精神力、ボールも選手も動いて攻撃を早く遅くボールつなぎをしながらやっていく戦術は他のアジア諸国の追随を許さないレベルの高さも見ることが出来ました。
うーん、でも昨日もオーストラリア戦も交代選手は佐藤、矢野、羽生ですが、かつてのスーパーサブの名を欲しいままにしたゴンが途中から出てきた時の期待感、切り札大黒が出てきた時の高揚感がありましたか?残念ながらありません。結果もそう。羽生のシュートがクロスバーに当たっただけで、結局以前の試合同様羽生は結果を残せず。ここが決定的な仕事をする玉田や大黒、そしてゴン中山との違いです。昨日佐藤、羽生、矢野なんですが、矢野はかつての数のパートナーの高木琢也のように一定以上の時間ピッチにいないとダメと思うし、スピード決定力気持ちの面で佐藤は地味な印象ながら玉田や大黒的な期待を背負っているものの今の所やはり地味な印象。
昨日、佐藤が巻に代わって68分から出てきて、羽生が遠藤に代わって75分から出てきて、矢野が中村憲剛と代わって85分から出てきた。
佐藤、羽生、矢野の代わりに、松井、小野、大黒、玉田という駒を使えたらどれだけ期待感があったか。最後パワープレーを行ったけれども焦るばかりで精度も落ち、ゴール前のフォワード陣のポジション取りもディフェンスとの駆け引きもいずれもイマイチでした。
例えば後半三点目を入れられた時点、あるいは松井か小野が遠藤もしくは2人の中村のばてた人間に代わって入り、その後大黒、玉田、あるいは小野を出していたら松井あたりが入ることでゴールの確率が高まる様に感じました。
しかし、いずれにしてもオシムジャパンの方向性は見えてきたし、今後も期待感は持てる印象がありました。
結果は準決勝敗退で非常に残念でしたが、飛車格落ちの韓国に負けるわけにはいかない。
しかし、まあ次回のアジアカップ予選免除の三位以内ということもあって…これを設けることでモチベーションが下がった敗退チーム同士が補欠同士の試合にならない様にしつらえているのだと思うけれども、サブチームでどの位やれるかというのも見てみたい気もします。強化にはなるから。
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