来週、弊社の顧客であるM飲料さんのマーケティング活動のお手伝いでソウルに出張するのですが、出張の準備をしていて、日本語と韓国語の「遠さ」と「近さ」についていろいろ考えました。日本人が韓国語はわからない!と圧倒的に考えるのがハングル文字の存在。仕組みを覚えれば意外と簡単なのですが(私は幼稚園入園児くらいのスピードでおおよそ読めます)、日本人は見た瞬間に「わからない!」と感じてしまいます。
しかし漢字の熟語(音読み)を語源とする「共通語」が非常に沢山あって、漢字の読み方の違いや特徴を語感的というか感覚的に覚えて幾つかの言葉と組み合わせる(イコールその幾つかを覚える)と、韓国語…少なくとも簡単な会話についてはさーーーーっと視界が開けます。
例えば、
単語 日本語読み 韓国語読み(仮名での韓国語の発音表現には限界があるのでその点は勘弁)
感謝 かんしゃ かむさ
「かんしゃ」と「かむさ」、意外と近いでしょ。というかちょっとした訛り的な誤差程度ですね。
多くの日本人が知っているカムサハムニダ(カムサムニダ)のカムサは感謝であります。
感謝ハムニダ…感謝しますという意味で、日本で軽く使うありがとう、というより少し丁寧というか、大げさというか、、まあそういうニュアンスです。
ちなみに、軽くありがとう!みたいな場合には、コマオまたはコマオヨと言います。これが少し丁寧になるとコマスミダとなります。コマスミダは韓国期限の言葉のようです(間違ってますか?)
単語 日本語読み 韓国語読み
学生 がくせい はくせん
学校 がっこう はっきょ(う)
意外と近くないですか?
この2つによって、学は「はく」と読み、がっこうの「がっ」は日本語と同様「はっ」となります。生は「せん」と読みます。ちなみにビールは一般的に「めっちゅ」と呼ばれていますが、これは何を隠そう「麦酒」の韓国読み。ですから、生ビールはセンメッチュとなります。そんなことで私がソウルJCの仲間に教えてもらった最初の韓国語は、「アジュマ、センメッチュジュセヨ!」(おばちゃん、生ビールください)でした。確かに使う機会が多い!
こういうビールのように、日本語では外来語的に使う言葉を昔ながらの漢字語源で表現する言葉も多いので面白いですね。私の好きなサッカーも、ちゅっくといいます。ちゅっくとは蹴球で、戦前戦中の世界ですね。
話を戻して共通の単語を使う言葉は沢山あります。現状、韓国では漢字を用いずに固有名詞などの他はほぼ全部ハングル文字をしようするので、漢字が語源でどんな漢字を書くかということを知っている韓国人はインテリ層やカンナムのエリート連中以外は知らない人が多いと聞きます。同時に、日本が漢字と仮名を混ぜて使用しているように、漢字とハングルを混ぜて表記してくれれば多くの日本人にとって韓国語はわかりやすくなると思います。
さっと、私がわかる範囲というかよく使う漢字熟語起源の日本との共通!?語は、、
単語 日本語読み 韓国語読み
病院 びょういん びょんうぉん
医者 いしゃ うぃさ(にむ)*-
先生 せんせい そんせん(にむ)*
食事 しょくじ しくさ
食堂 しょくどう しったん
地下鉄 ちかてつ ちふぁちょる
到着 とうちゃく とちゃく
出発 しゅっぱつ ちゅるぱる
出口 でぐち ちょるぐ
空港 くうこう こはん
韓国 かんこく はんぐっ
日本 にっぽん いるぼん
社長 しゃちょう しゃざん(にむ)*
会長 かいちょう へじゃん(にむ)*(へざん)***
社員 しゃいん へさうぉん**
新聞 しんぶん しんむん
料理 りょうり より
豆腐 とうふ どぅぶ
自転車 じてんしゃ ちゃじゃんご
観光 かんこう くぁんがん
野菜 やさい やちぇ
焼酎 しょうちゅうそじゅ
計算 けいさん けさん(お勘定を頼む時、けさねえじゅせよ(けさんへじゅせよがリエゾン)
歌手 かしゅ かす
先輩 せんぱい そんべ
後輩 こうはい ふべ
温泉 おんせん おんちょん
夫婦 ふうふ ぶぶ
読書 どくしょ どくそ
野球 やきゅう やぐ
乾杯 かんぱい こんべ
*印は、韓国独特の儒教的な考えで、先生や社長といった目上、あるいは建前的なニュアンスで偉い人には様(にむ)を付けて呼ぶことが一般的です。ただし、自分で名乗る時にはにむは付けません。
**印は、しゃいんとへさうぉんが対応しないのですが、韓国では社員を会社員というのでへさうぉんとなります。
***印は、私の耳には会長の時にはへ「じゃん」社長の時にはしゃ「ざん」と聞こえます。
上記は常に使うことが多い言葉なので、私はソウルJCの仲間とのお付き合いの中で自然に覚えてしまいました。
この一覧の一番上は病院ですが、、、
日本語
病院だ(です)
韓国語
びょんうぉん いえよ(いむにだ)
ということで、いえよ(常体)いむにだ(敬体)を知っていればこの組み合わせでかなりのことが辞書無しに表現できます。
同時に、
学生ですは、はくせんイムニダ、となります。
韓国人は英語や日本語も話せる人が多いので、私は日韓英ごミックスでコミュニケーションを何とか取ります。また、必ずしも熟語起源、漢字起源の言葉が使われているわけではなく、肉(にく)はこぎだったり韓国語独自の単語も多く混ざるので、これがなかなか私含めた日本人が対応できないというか覚えない限りわからない言葉ということになります。
123456…の数字も、元々の語源というか読み方の原点が中国読みの、いー、ある、さん、すー、うー、りゅー、ちー、ぱー、きゅー(麻雀やる人は知っていますね!)を起源として、大元は共通していたことが並べてみるとわかります。
数 日1 韓1 日2 韓2
1 いち いる ひとつ はな
2 に いー ふたつ とぅる
3 さん さむ みっつ ねー
4 し さー よっつ せー
5 ご お いつつ たそ?
6 ろく よく むっつ よそ?
7 しち ちる ななつ いるご?
8 はち ぱる やっつ たるご?
9 きゅう く ここのつ あほ?
10じゅう しぷ とお さー?
**すみません。韓2のところは怪しくてわかりません。調べもしないで間違ったことを書いていますが…手元に辞書や本がないので、、まあいいか。
何が言いたいかというと、日1韓1は、漢数字である、一、二、三という言葉の読み方の語源がおなじであるということで、ひとつ、ふたつ、みっつと行くのは日本オリジナルで、はな、とぅる…と続くのは韓国語オリジナルということで読み方に共通性がない、、だから私みたいに頭が良くない人はなかなか覚えられない…ということになります。
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