韓国人気質を書いた本に、日本人が韓国の韓国人友人の元を訪問する際には事前に何日の何時に着くから、ホテルはどこで、あなたのところへはいつ行くとかいつ会いましょうとか事前にキチンと連絡するが、韓国人が日本に友人を訪ねる時には、今成田に着いたとか、今日本にいるとか急に電話をしてくるので、アポイントや予定にがんじがらめ?の日本人にとって急に対応できる出来ないで困ってしまう、、というような記載を何度か目にしたことがあります。
ところが、青年会議所メンバーの多くはそんなことはありませんが、でも結構あるんですねこれが。今、赤坂プリンスにcheck inしました。せっかく来ましたから久しぶりにお兄さん(韓国人は親しい先輩をヒョンあるいはヒョンニム…要は兄さん、兄貴といった感じでそう呼ぶ)と赤坂で飲みたいと思って電話をしました。JC現役時代は夜の予定は真っ黒でしたし、今もなんだかんだと会合やら仕事関係の会食などいろいろありますから、急に当日夕方電話が来ても大変焦るわけです。自分は親しい後輩(弟)だから優しい兄貴は俺が来たんだからいろんな予定はキャンセルして来てくれる、と信じ切っているわけです。予定が既に入っているからダメとは非常に言いにくい。まさか異国の地(日本)で自分1人寂しい夜ご飯を食べさせるようなことは、情がある(これも韓国の人たちの独特の表現)兄貴(私)に限ってあり得ない、、と完全に信じています。
ちょっとした約束ならばキャンセルしたり、いろいろできますが、日本での私の立場もありますし、自分が当日キャンセルの男になってしまいますからそれはそれで大変だったりします。
それで、まあいろいろ調整して早速大急ぎでホテルを訪ねるとビジネスパートナーと一緒にいたりして、兄貴(私)が上手い物を食わせてくれると得意満面だったりします。なんだ、2人だったら明日出よかったじゃないの…等と日本人の私は思ったりもするのですが、最初はこの感覚にかなり戸惑いました(…イライラ)が、最近ではプライベートの会食の約束の時であれば、そこに呼んでしまったりとかこっちもビビンバ(混ぜ混ぜご飯)精神で、ぐっちゃりこっちに混ぜ込んでしまったり出来るようになってしまいました。
しかし、こんな事を書くと一面だけ見て韓国の人々の気質を誤解する人がいると思います。
私が韓国(主にというかほとんどソウルですが)に行く際には逆に大変な歓迎を受けます。経験された人も多いかと思います。韓国に韓国人を訪れると酒を飲まされるのは有名で、みんな洗礼を受けます。
私が空港に着く時間に必ず彼らは空港に迎えに来ます。…が、親しくなればなるほど遅れてきます。最近はほとんど必ず遅刻して来ます。
が、彼らは仕事もせずに私のスケジュールに付き合います。嫌がっても遠慮するなと付いてきてくれて完全に運転手と食堂案内をしてくれます。私が釜山方面に行った際には、お兄さんが韓国内で不便になってはいけないからと、ソウルや全羅道から車で(4時間)来たりして、、、呼んでもないのに…びっくりした事もあります。
夜中まで歓迎してくれて、自分は早朝起きて仕事をして私の予定に合わせて(ホテルの食事は高くて美味しくないから)外で美味しい朝ご飯を食べましょうとホテルに迎えに来てくれて、その後夜までマンツーマンマークで歓迎してくれるのです。予定の隙間にホテルのベッドで仮眠しようとしても、1人にしてくれません(1人は寂しいと信じ込んでいるので寂しい思いを絶対にさせまいと彼らは考える)ので、ちょっと寝るからと申し出ても無駄なことも多く、寝かして貰えません。疲れたならチムジルバン(銭湯とサウナの合体版)に行こうと連れて行かれます。仕事関係のアポイントがあるとその会社や待ち合わせ場所まで送り迎えをしてくれます。その夜はまたばっちり食堂です。美味しい韓国料理を沢山食べろと歓待されます。…それは良いのですが、仕事相手が今夜は食事に案内しますと言ってくれて彼らと食事をしようとしても、仕事が終わったら(プライベートの時間だから)自分と食事をすると考えていますし、朝ご飯から送り迎えその他してくれている人間に、仕事相手と食事をするから帰ってくれとは絶対に言えないわけです。なので同席して一緒に食事をすることになります。日本人の私が韓国人同士を紹介したりして。最初はなんだか困ったちゃんだなあと思い、私のメンタリティーでは仕事相手との食事に平気で同席する彼らの有事として仕事相手に対して恥ずかしさで一杯でしたが、意外と彼ら同士は意に介せずみんなで食べましょう!という感じなのです。
帰りの空港にも絶対に送ってくれます。どんなに断っても無駄です。一度、自分が送るということで別のグループ同士が険悪になって、私の同行者(お客さん)と私が別グループで空港まで行くことになりました。お客さんとは空港で落ち合って食事をみんなでしてから飛行機に乗る段取りだったのですが、私が乗った車の某M氏は仁川の海鮮料理屋に私を無理矢理連れて行き、自分と帰るとこんなに上手いものが食えるのだと頑張ってくれるのですが、おかげさまで飛行機に遅れそうになりました。お客さんにも心配をかけたりして。この時はさすがにいい加減にしなさいと私も少し怒りましたが、今ではもうおもしろ思い出話となりました。こんなドタバタも手を変え品を買え私の身に降りかかります(笑)。
冗談で、毎日一緒で顔も見たくないから来ないで良いよ!!と言ってもプラスの冗談と思ってむしろ喜んでくれて、ホテルに必ず来ます。もう最近は諦めて喜んで送って貰います。
困ることや日本流ではありがた迷惑みたいな部分もあったりするのですが、私たちがこれらの経験を通じて学んだのは、熱烈歓迎の熱く篤い彼らの心意気に比べて、我が日本人のドライなスタイル。それはそれで一定の距離を保ってスマートで居心地がよい場面もあるのですが、泥臭くとも相手への思いやおもてなし、心意気という非常に人間くさい部分では、昨今の人間関係が希薄な我々日本人が見習わなくてはいけない部分を、脈々と今も持っている彼らとの様々な交流を通じて韓国人から学びました。
東京JCフットボールクラブのソウルJCとの交流活動は若いメンバーにとっての気づきの場として非常に良い場面であると考えます。後輩たちが、韓国人の熱きホスピタリティーに初めて触れ、感動していろいろ語るのを見るのは大変嬉しいものです。
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