最近、企業理念についての質問を受けますが、税理士会計士系のコンサルオフィスのご指導する企業理念は、どうしてもオペレーションの理念(経営マネジメントレベルから社員の行動レベル)になってしまっています。
竹内日祥上人のお話しではないですが、オペレーションは経営も含めて手段であります。我が企業が何故存在するのか、我が社が存在する理由(価値)は何なのか、という目的をまず語らねばなりません。企業としての目的を実現することで社会に貢献していくという志や思想を言語概念化したものこそが企業理念であって、オペレーションはどんなに尊くどんなに貴重でどんなに素晴らしいものであっても「目的」を実現するためのマネジメント方針や方法論という「手段」を方針として語っているのです。ですから、これを理念と呼んでもあくまで経営理念どまりであって、企業理念とはなり得ないのです。
傾向としては、NSKさん等の理念教育は、目的が事業領域と一緒に下位概念として語られてしまうので、意外と受講した生徒さん(中小企業経営者)はそのあたりをうまく咀嚼できずに、経営者としての道徳やモラルみたいな発想からスタートしてしまうために、どうも偽善欺瞞の世界が頭に入り込んでしまって、格好良く範囲を決めてしまうために、どんな会社にも当てはまるようなあいまいな企業理念を作ってしまいがちのようにお見受けします。
どなたもおわかりの通り、「目的」は常に「手段」の上位概念に存在します。さらには、目的は思想をベースに設定され、手段は技術や能力が支えます。思想より技術や能力が上位にいくとどうなるか。HえもんやM上ファンドみたいな利己的な金儲けのことしか考えない、そればかり追求する社会性がない…というよりも反社会的な社会の迷惑(株価に与えた影響を見てください!)としかならない企業ができあがります。
詳しくはまたの機会で。
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